工場産野菜
土を使わず、農薬なしで育った野菜がスーパーに並ぶようになった。生産しているのは、食品会社や鉄鋼メーカーなどが運営している「植物工場」。まだ栽培できる品種は少なく値段も高いが、天候に左右されず安定的に生産できるメリットもある。「工場育ち」の野菜が食卓の主役になる日は来るのだろうか??。
虫食いのない青々としたレタスが一面に広がる。よく眺めると、レタスはぷかぷかとプールの上に浮かんでいる。オゾンで殺菌した養液が土の役目を果たしているのだ。
茨城県土浦市にあるガラス張りの植物工場。病原菌の侵入を防ぐため、工場に入るには白衣に帽子、長靴を身につけ、手を洗わなければならない。
徹底した衛生管理で農薬は不要。コンピューター制御で温度や湿度、水温、日照時間を最適に保つため、天候に左右されず、安定した品質の野菜が作れる。生育日数は露地栽培の約半分で、年間最大28回も収穫ができる。
経営するのは鉄鋼メーカー、JFEホールディングスの関連会社「JFEライフ」。「1年を通じ安定供給できるため、引き合いが増えている」という。80年代半ばに前身の旧川崎製鉄が事業多角化で農業を始めた。
農林水産省と経済産業省の調査では、太陽光との併用タイプを含めた植物工場は全国に50カ所。キユーピーなど食品会社のほか、自治体や農協が設置し主にレタス、サラダ菜、春菊など葉物が生産されている。
麻生太郎首相も9日、千葉県松戸市のマンションの一室を改装した研究会社「みらい」を視察。無農薬のレタスを試食した。
イトーヨーカドー幕張店(千葉市)が売る一部のレタスのパッケージには、「農薬を使わずに水耕栽培しました」の文字。この日特売だった通常のレタスの倍の199円だ。主婦(37)は「高いのはちょっとね」と関心は薄い。
別の主婦(63)は「普通のものは葉の間に砂が残っていることもある。土を使わない不自然さはあるが、きれいなのはいい」と話す。食べてみると普通のレタスより柔らかいが、味に大きな差は感じなかった。
業務用としてレストランやパン屋に出荷され、知らない間に口にすることもありそうだ。和食店をチェーン展開する「大戸屋(おおとや)」は野菜工場の一つと契約。「4月に種まきしたばかり。店に出るのは6月になるだろう」(経営企画部)と話している。
課題は値段と人工的なイメージ。冷暖房などの光熱費や設備の維持費で、価格は露地ものより3割以上高い。
工場産レタスの生産は全体の0.6%と、食卓の主役は依然「露地やハウス野菜」(農水省)だが、農水省は「食料の安定供給につながる」と3年後には工場数を150カ所に増やすことを目標に設定。「施設整備の資金助成や人材育成の支援を検討したい」としている。
yahooニュース参照
農薬不要、栽培期間半分なんて嬉しいですね。
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